2016/10/30

Android エミュレーターの rootfs に永続的な編集を加える方法

Android エミュレーターで Read-only file system に書き込めるようにする で rootfs は揮発性だと書きました。 つまり、再起動すると加えた変更が元に戻ってしまうのです。

これは、rootfs が Initramfs という RAM 上に展開されるファイルシステムのためです。 RAM 上に展開されたファイルシステムに変更を加えても、その実体には変更が反映されないので 再起動後には消えてしまうというわけです。

この Initramfs、実体は cpio アーカイブを gzip 圧縮したものなので、以下のようにして永続的に変更を反映させることができます。

参考

第384回 Initramfsのしくみ:Ubuntu Weekly Recipe|gihyo.jp … 技術評論社

ramdisk.img の場所を確認

~/.android/avd/AVD_NAME/hardware-qemu.inidisk.ramdisk.path が rootfs の実体となるファイルを示しているので確認します。

disk.ramdisk.path = ANDROID-SDK_DIR/system-images/android-21/default/x86_64//ramdisk.img

ramdisk.img の展開

空のディレクトリ1を作り、先ほど確認した ramdisk.img を展開します。

$ mkdir ramdisk
$ cd ramdisk
$ gunzip -c ANDROID-SDK_DIR/system-images/android-21/default/x86_64/ramdisk.img | cpio -i

ramdisk dir 以下に ramdisk.img の中身が展開されているはずです。

編集

ファイルの追加や編集を行います。

起動に使用する設定ファイルやスクリプトを書き換えると、正常に起動しなくなる可能性があるので注意しましょう。

再アーカイブ

ramdisk ディレクトリにいることを確認し、以下のように圧縮します。

$ pwd
~/ramdisk
$ find . | cpio -R 0:0 -o -H newc | gzip > ../my_ramdisk.img

エミュレーターに登録

以下のようにして、ramdisk.img を入れ替えれば、エミュレーターからマウントされるようになります。

$ cd ANDROID-SDK_DIR/system-images/android-21/default/x86_64
$ mv ramdisk.img ramdisk.img.bak
$ cp ~/my_ramdisk.img ramdisk.img

本来ならば、元の ramdisk.img を書き換えるのは避けたいところです。 しかし、~/.android/avd/AVD_NAME/hardware-qemu.ini を編集してもエミュレーターの起動時にデフォルト設定に書きなおされてしまいます2。 そのため、今回は ramdisk.img を直接変更する方法をとりました。

  1. 名前は何でも良いです 
  2. GUI の AVD Manager が原因かと疑ったのですが、コマンドラインから起動しても同じでした 
?

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